DEAR MY TWINS

双子の妊娠・出産・育児~子どもたちが成人するまでの回想録

009_両親学級:ハウツーものより普遍的に人を救う情報を提供するべき

計画性なく初めて妊婦になった私は、妊娠・出産・子育てに関して「使える知識」は何一つ持っていませんでした。その頃はインターネットが定着し始めたころで、何かあったらネットで調べるという時代ではありません。

生まれながらにしてデジタルネイティブな娘たちには想像もつかないでしょうが、スマホなんてもちろん無い。YouTubeも無い、そもそもネットで動画を気軽に楽しむという感覚がない。アマゾンはあくまでも本屋。ブログを書くのは著名人か情報系に強い人。イギリス人に「検索は”ゴォゴ”を使え」と言われて”google”を知りましたがググるという言葉はありません。

そんな時代、私にはベネッセの「双子&多胎の本」と、市の開催する両親学級が貴重な情報源でした。

ベネッセの本は近所の本屋に双子本はそれしかなかったのですが、役に立つ良質な本でした。しかし両親学級の方は、本を1,2冊読めばOKな内容だったかもしれません。むしろ行政は、ハウツーものより普遍的に人を救う情報を提供するべきだと強く思いました。

例えば、私の場合は産褥期の不安があり、赤ちゃんのお世話を手伝ってくれるサービスはないかと両親学級で相談しました。しかし紹介された人材派遣サービスに片っ端から問合わせても、新生児のお世話なんてできないとすべて断られました。何でそんなとこ紹介すんねんと思いますが、素人が電話帳でピックアップする程度のことしかやっていなかったのではと想像します。

サービス内容を詳しく問い合わせて選抜した業者の情報をストックしておくとか、業者が無いんだったら、新生児に対するサービスを新たに始めることを指導も含めて提案し、産後サービスができる人たちを増やすとか。そういうことに労力を注いでもらう方が、のちのち私達の利益になるような気がします。

素人が少々検索しても出てこないような情報を行政が提供してくれることにこそ、大変価値があると思うのですが。

あれから20年ほどたちましたが、行政の担当者が安っぽいハウツー動画や、使いづらいリンク先一覧を作ることに多大な時間を割いていなければ良いな~と思います。